TACK LUX リビング
「タック」は、札幌を拠点に活躍したデザイナー中村昇氏が1978年にデザインしたパーソナルチェアー。名前はスウェーデン語の「ありがとう」に由来します。「"父の居場所" を象徴的に表現しました」と中村氏が話すこの椅子は、大らかで安定感のあるフレームと、「ソメスサドル」の一枚ものの厚革を組み合わせた、頼もしい印象の一脚。木部の収縮や経年変化を先読みし、その動きを吸収できる構造になっています。厚革に腰掛けることで、木部の接続がさらに強固になるよう計算されている点も画期的です。
中村 昇
1938年生まれ、1956年旭川の上川木工に就職。東京で開催の家具デザインコンペティションにて1965年度の内閣総理大臣賞を受賞。この年、東北と北海道で行われた北日本中小企業展で最高賞、道展でもトップ賞とトリプルクラウンで受賞をし、1969年よりスウェーデンに留学。カールマルムステン校にて1年間、次の年からコンストファックスコーランにてスペシャルステューデントとして2年間学びました。1972年、IKEA社に就職。約6年デザインスタッフとして勤め1978年5月に帰国しました。 帰国後すぐに「ファニチュアデザイン ナッカ」を設立。カンディハウスとのデザイン契約が整い、同社のラベンダーチェアーは40年を越える販売実績を今なお続けています。また、タックイージーチェアーはコンセプチュアルな椅子でノックダウン構造と経年変化に対応する特別な構造を持っています。 2019年アメリカ イリノイ工科大学で行われた世界のプロダクトに選ばれ、IKEAでデザインした「ポエングイージーチェアー」が100選に選出された。
- 1938年
- 北海道出身
- 1969年〜1970年
- Carl Malmstens verkstad skola Stockholm Sweden
- 1971年〜1973年
- Konstfack skola special student Stockholm Sweden
- 1978年
- ファニチャー・デザイン・ナッカ設立
- 1997年
- 札幌市立高等専門学校建築学科・椅子デザイン・非常勤講師
- 2002年
- 北海道工業大学建築学科・椅子デザイン・非常勤講師
- 2006年
- スウェーデンIKEA社と新たなデザインビジネス進行中