エクリプス LD サイドチェアー編 #01 「過去と未来をつなぐタイムマシン」
2020.05.01

エクリプス LD サイドチェアー編 #01 「過去と未来をつなぐタイムマシン」

長くご愛用いただいた家具には、たくさんの思い出が。レストアストーリーでは、そんな思い出の家具を修理して使い続けるお客さまの声や、実際の修理の様子を3回に渡りご紹介致します。

ご依頼主:千葉県在住 Kさま
ご愛用家具:エクリプス LD サイドチェアー 2脚
ご購入年:2003年頃
修理内容:張替え・ウレタン交換

今年の2月、修理をご希望するお客さま(以降Kさま)より東京ショップへご連絡がありました。17年前よりご愛用いただいている「エクリプス LD サイドチェアー」が傷んできたので修理してほしいとのご要望。新しい張地のアドバイスもご希望されていたため、東京ショップへご来店いただき、生地サンプルを見ながら張地のご相談と修理内容の打ち合わせを行いました。修理内容のご希望を確認し、後日椅子を引き取りに配送スタッフと担当の浅田でご自宅を訪問しました。

そして、お客さまの大切な椅子は、本社旭川の工場へと。お打ち合わせ後、Kさまからいただいたメールには、これまで使い続けた家具の思い出と、修理から戻ってくる椅子を楽しみにしているとの声が。とても素敵な内容でしたので、一部をご紹介いたします。

リペアされて生まれ変わったチェアの姿を見るのが本当に楽しみです。
多分、私が死ぬ前に、もう一度リペアをお願いすることになるのではないかと思っています。

そう考えると、質の良い家具は過去と未来をつなぐタイムマシンではないかと思ったりしています。

幼かった娘たち。
成長の過程でチェアを汚す。
成人間近の長女。
生まれ変わるチェア。
老いて行く私と家内。

様々な親子のコミュニケーションの中で、
あのチェアは常に側にありました。
良いことも悪いことも全部チェアは知っています。

まだまだ付き合っていきたいチェアとテーブルです。
本当に良い家具に出会いました。

リペアを何卒よろしくお願いします。
楽しみに待っています。

当社の家具がKさまご家族の一員になっていたようで、とても嬉しく心あたたまる内容でした。これから先、また何十年とお使いいただけるよう、丹精込めて修理させていただきます!

工場へ届いた椅子はこのような状態でした。

 

ご使用年数にしては綺麗にお使いいただいている印象ですが、白かった張地は年月を経て変色し、中のウレタンはくたびれている様子です。そこまで劣化が見られない木部はそのままに、張地とウレタンを新しいものに交換するのが、今回の修理内容となります。

次回は工場での修理の様子をご紹介いたします。お楽しみに。