日本の景色から生まれた、新色「霞」
木の温もりは好きだけれど、従来のナチュラルカラーは少しイメージと異なる。白やグレージュを基調とした空間に似合う、静かで上質な木の表情が欲しい。そんな現代の住まいに寄り添う新色として誕生したのが、北海道産ニレ材専用色「霞(かすみ)」です。
その色は、単に木を白く見せるためではありません。日本の風景や光、そして一日の終わりに心がほどけていくような暮らしまで思い描きながら、試作を重ねて完成した色でした。
今回は、開発を担当したスタッフより、「霞」誕生の背景をお伝えいたします。
営業本部 営業開発推進事業部 木村 奈穂子
マーケットの視点を生かした製品開発に携わり、「消炭(けしずみ)」や「霞(かすみ)」の開発を担当。店舗空間の設えから、お客さま一人ひとりの暮らしに寄り添うトータルコーディネートまで、幅広く提案しています。
「日本人だから見える色」がある

開発の出発点となったのは、家具ではなく、日本の景色でした。
湿度を含んだ空気。
障子越しに差し込む、やわらかな光。
朝もやの中で、木々の輪郭が淡く溶け合う風景。
はっきりと色を塗り分けるのではなく、境界がわずかに揺らぐ。その繊細な美しさを家具で表現したいと考えたことから、「霞」の開発が始まりました。
「日本人の感受性だからこそ見える、日本の感性の色だと思います」
海外のインテリアに見られる明快な白とは異なり、木目を残しながら、薄い空気の層をまとったように見える色。優しいだけではなく、どこか凛とした佇まいも感じられる。その曖昧で繊細な表情こそ、「霞」が目指した世界観です。
白くするだけでは、木の魅力が消えてしまう

開発で最も難しかったのは、木目を生かしたまま、透明感のある淡い色に仕上げることでした。白を重ねすぎれば、北海道産ニレ材が持つ表情が隠れてしまいます。一方で、木の黄色みをそのまま残すと、目指している静かな色にはなりません。
そこで最初の試作から取り入れたのが、木の黄色みを穏やかに抑えるわずかな緑色でした。実は、ごく少量の黒も加えられています。この緑と黒の絶妙な配合バランスにたどり着くまでには、何度も試作を重ねる必要がありました。最初のサンプルは、思いのほか青白い色だったそうです。
「木目を残しながら、白っぽく、綺麗に見せる。そのバランスが一番難しかったですね」
色を足して目立たせるのではなく、全体的な色味を静かに整える。そこにも、「霞」が目指す繊細な美意識があります。
忙しい毎日に、帰りたくなる部屋を

「霞」の先に思い描いていたのは、忙しい毎日を過ごす人の暮らしでした。
仕事も家事も子育ても忙しい毎日。
一日の終わりに、そっと肩の力が抜ける空間。
それが「霞」で表現したい、静かに心を整えてくれる暮らしです。
「疲れて帰ってきたときに、落ち着けるインテリアをイメージしていました」
華やかさではなく、静けさ。
派手さではなく、心地よさ。
毎日を過ごす家だからこそ、そんな色が必要なのかもしれません。
写真では伝えきれない色を、ショップで

「白い家具って難しそう」そう感じる方も少なくありません。でも「霞」は違います。
ベージュ。グレージュ。ナチュラル。今ある家具や床などの建材との間に、自然なグラデーションを生み出してくれます。だから買い替えではなくても、一脚、一台だけ加えても、空間に自然となじんでくれるはずです。
「霞のコーディネートは、色のグラデーションを意識すると、ぐっと簡単になります」
迷ったら、ショップへ
写真では伝わりきらない質感と唯一無二の色があります。
光によって表情を変える木目。
触れたときの質感。
お部屋との相性。
これらは実際に見てこそ分かるものです。
もし、「我が家にも合うかな」「床の色と合わせられるかな」そんな迷いがあれば、ぜひショップへお越しください。図面やお部屋の写真をお持ちいただければ、ショップスタッフが、お手持ちの家具との組み合わせまで一緒にご提案いたします。
「迷ったら、お部屋の写真を持ってショップに来て相談していただくのが一番良いと思います」
新色「霞」がまとう、優しくも凛とした空気。
その色と質感を、ぜひショップでお確かめください。



















